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変態に会いに行く「4人目:ローション開発者の中村さん 」 画像

こんにちは、山田花粉です。
本日は、ある先生をご紹介頂きまして、お話を伺ってきました!
先生と言われるような方を、この連載に載っけていいのか?とも思いますが…いいでしょう!笑

ニューハーフニューハーフというニューハーフヘルス店で使用されている特製ローションを造っている方という、事前情報だけを握って、いざご対面です。

「初めまして、中村です。」

人の良さげな笑顔の中村さんは、株式会社 美商堂の代表取締役の中村たかおさん。
ビシッしたスーツ姿で、ジェルで後ろに流した髪型に眼鏡…な会社の重役感満載なオジ様が、ニューハーフヘルスのローションを造ってるかと思うと、ちょっと興奮しますね…!

お酒のアヴサンを飲んだときに、ひらめきました。

ーー中村さんはローション専門で作ってるのですか?

「私はローションを作ることがメインの仕事というわけではなく、ニガヨモギから抽出できるNPアヴサンティウムという植物由来成分の研究を長年してきています。古くから薬用で使用されてきたニガヨモギを用いて、化粧品用、食品用、衛生雑貨用原料の開発を行っているのが主な私の仕事ですね。おそらく日本で一番ニガヨモギを研究してるのは私だと思いますね。」

ーーニガヨモギに着目するきっかけは?

「アヴサンという、お酒を飲んだのがきっかけですね。ニガヨモギが主成分のお酒で、それを飲んだときに「これは使える!」と思いました。匂いや味で、ピンと来たんです。」

ーーすごい!職業柄の勘というやつですか?

「そうですね。それからニガヨモギの研究をし、いろんな商品の開発を進めている中で、抗菌作用やウイルス感染予防に効果のあるニガヨモギの成分を用いてローションを作ろうと思ったのがきっかけで、今に至ります。」

ーーなぜローションに着目したのですか?

「近年、性感染症が増加しているのはご存知ですか?目に見えて分かるものでもないので、危機感を持ってない人も多いと思うんですが、これはとても危険なことです。性感染症は、男性間での肛門セックスでの感染率が高く、そこで移った男性が女性とセックスをし、広まっていくパターンが多くみられます。女性の膣には、酸性に保たれていることで外部からの刺激から守る作りになっていますが、肛門はそもそも挿れる場所ではなく、守るような働きをしていません。直腸内は傷つきやすく、そこから感染が広まりやすいと言われています。なので、広まる原因の根本にアプローチできる、ローションに着目しました。」

ーーなぜローションにアプローチできると?

「ニガヨモギはウイルス感染予防に効果があるので、肛門セックスに必要なローションに成分を入れれば性感染症予防に繋がると考えたからです。」

食品の原料だけで造ったローションを開発

ーー普通の抗菌作用のあるローションではダメなんでしょうか?

「それでもいいのですが、ローションは人体に接するモノであり、口の中に入ったりすることもあるモノなので、天然由来成分の方が身体には安全だと思います。このローションは、食品で使用される原料だけで造った全身用ローションです。特に、毎日のようにローションを使う風俗店で働く方々は特に気をつけた方がいいのではないかな、と思いまして。」

ーー食品で使用される原料だけで造られているローション、安心感がありますね!
防腐剤とかは、どうしてるんですか?入れないと保存できないですよね?

「ニガヨモギには防腐剤の代わりになるような成分が入っているので、パラベン類などの防腐剤は一切使用していません。」

ーーニガヨモギって、優秀なんですね…!
そういう経緯でニガヨモギ成分配合のローションを、中村さんが造られたのですね。

「実際の物を造っているのは工場なんですけどね。私は、ローションのレシピを作っていると言うと分かりやすいかもしれません。レシピを作って、工場に発注しています。」

ーーそういう事なんですね!
それでニューハーフ風俗店に営業に行かれたという。

「はい。こちらのお店以外のニューハーフ風俗店にも行きましたし、新宿二丁目や池袋、上野にあるゲイの方用の小売店や、ハッテン場にも行きました。かなりの数を、自分1人でアポなしで飛び込みました。」

ーーえ!中村さん、自ら歩いて営業したんですか!しかもアポなしで!?

「はい(笑)自らアポなし営業するなんて珍しいね、って言われますね。アポ取ろうとすると、電話の段階で断られちゃうので、直接行った方がいいんですよね。その方が聞く耳を持ってくれやすいので。」

現場の声を聞いて、初めてグリセリンを使わない方がいい事を知りました。

ーー普通にお客さんだと間違われますよね??(笑)

「間違われますね(笑)直接、現場の話を聞くことで得れることも大きいんですよ。行くところ、行くところで、よく「そのローション、グリセリン入ってるの?」って聞かれるんです。グリセリンが肛門や直腸の粘膜を刺激し、セックスの最中にお腹を壊したり、便が出てきちゃったりする人もいるようで。そう言われれば、確かにグリセリンは浣腸液にも使用されてる成分なので、納得です。これは現場の声を聞かなければ分からないことでした。それまでグリセリン入ってたのですが、それ以降はグリセリンを配合しないようレシピを改善しました。」

ーー私も、それ初耳です!中村さんの努力の結果ですね、グリセリンを入れない方がいいと知れたのは。
ニューハーフニューハーフさん以外で、実際に商品化になった場所はありますか?

「新宿二丁目のゲイ専用小売店ですね。富裕層のゲイの方々は意識が高い方が多いようで、その方々が購入していったかは定かではないですけど、商品が完売していました。特に宣伝していたわけでもなかったので、ポップだけ見て買ってくれた方が多かったようで、嬉しかったですね。ハッテン場でも話が進んでいるところがあったのですが、コストの問題で実際には商品化には至らなかったです。」

ーーやはり普通のローションよりも高いんですよね?

「そうですね。普通のローションと言ってもピンキリですよね。普通の定価のローションを基準に考えるとすると、1.5倍ぐらいの値段なので、そんなに高い訳でもないですよ。」

ーーもっとお高いのかと思ってました!
とは言え、消耗品だし、即効果が分かるものでもないので、ローションにまでお金を回せるのは、お金にゆとりがある人っていうのは分かる気もしますね。
でも長期的に見ると、日々の積み重ねが大事だと思いますので、風俗店勤務の方々に使ってもらえるって嬉しいですね!

「ニューハーフニューハーフのママさんは、常々働いてる女の子の身体を考えていたようで、意識が高く、私の話も熱心に聞いてくれました。こちらのお店で使ってるローションは、ニューハーフニューハーフ特製レシピにもなってるんですよ。」

ーーゲイの小売店で販売してる物と成分が違うという事ですか?

「はい、ある成分を足しています。それは柚子などの柑橘系果皮から抽出できるグルコシルヘスペリジンという成分が入っています。」

ーーなぜ、それを入れることに?

「毎日のようにお尻を使っていると切れ痔になる女の子が多いらしく、その心配もママさんがしていました。痔には血流の悪さが良くないようで、血流が悪いと痔になりやすいし、治りづらい。そこで、血流サポートや肌代謝サポートに役立つグルコシルヘスペリジンを入れています。柚子風呂があるのは、柚子の皮に含まれてる、この成分が血行促進してくれるからですしね。」

ーー柚子風呂、すごく分かりやすい例え!
柚子由来成分入りの、ニューハーフニューハーフ特製ローションは、ママさんとの対話で生まれたものなんですね。

「そうですね。ここのお店では使用されてる全てのローションが、この特製ローションなので、働いている女の子にとっては安心な職場ですよね。このように広まってほしいですよね。特に東京オリンピックがある2020年に性感染症の増加が危惧されるので、早く広まってほしいですね。」

東京オリンピックの頃に性感染症が増えるのではと懸念してます。

ーー東京オリンピックの頃に性感染症が増加するのですか?

「外国人の方が多く日本に来るからです。今でも、性感染症の増加の一因として、外国人観光客の増加が言われています。例えば、中国における梅毒患者は、日本以上の増加を見せていて、中国の全体人口は日本の10倍ですが、梅毒患者数は日本の300倍というので、中国での梅毒の流行ぶりがお分かりいただけるかと思います。そして、多くの外国人観光客が日本の性サービスを利用しているという報告もあるので、こういった理由から今後ますます増加の一途を辿るのではないかと危惧しています。ニューハーフニューハーフにも、外国人のお客さんが多いと聞いていますしね。」

ーー目に見えない、すぐに症状が出ないからこそ、怖いですね。早く、このローションが広まってほしいです…!!
普通の風俗店にも広まってほしいとも思います。

「そうですね。ただ、女性が使うとなると、今の成分は肛門用に作られているので、レシピ変更したものでないといけないです。」

ーー肛門用を女性の膣に使ってはいけないのですね!?

「使ってはいけないという程度ではないのですが、女性の膣内の酸性に合わせた成分で造った方がいいと思います。」

ーー女性用ローションが、普通の風俗店に広まってほしいとも思いますし、今ある肛門用ローションが肛門セックスの現場に普及されてほしいとも切に思います。
この記事を見た方が、性感染症に対しての意識が少しでも高くなったら嬉しいと思うばかりです。
私もお話を聞いて、肛門セックスが感染しやすい理由を初めて知りましたし、直接肌に触れるローションが安全な原料で作られている方が安心という事にも気づかされました。

中村さんは、今まで海外のいろんな場所に行かれても、病気にかかった事や体調を崩した事がないようです。
その秘訣は、ニガヨモギ配合のスプレーで常にケアしていたからだそう。
ニガヨモギの可能性って、魅力的ですね!

お話聞かせて頂き、ありがとうございました!

《中村さんから学んだこと》
・性感染症患者数は増加し続けている。
・オリンピックに向けて今後増々増えていくのではという懸念。
・現場に足を運ぶことで得た情報は大きい。
・食品用の原料だけで作られているローションが実在する。
・ニューハーフニューハーフのママさんは働く女の子の事を真剣に考えている。

※この記事の内容は、使用されている原材料の働きについて記載しているもので、製品の安全性や効能を保証するものではありません。

筆者紹介

山田花粉

山田花粉

2、3月はスギ花粉症で瀕死状態のアラサー女。
ネットショッピングで洋服、化粧品を買いすぎてしまうし、美容クリニックに行って色々施術もしたいお年頃。
趣味は昭和歌謡カラオケ。50代の方とカラオケに行くと、ちょうど世代的にぴったり。
将来の夢は不労所得で生活すること(夢ぐらい見させて…♡)